コラム:ドライフードの役割とその受益者について考える。

ドライフードはどのようにできたか

スナック菓子と同じ製法?

今犬を飼っている人のほとんどが利用しているドライフードですが、誕生は以外と最近で、日本で普及し始めたのはここ30〜40年ぐらいのものです。

ドッグフードの特徴といえば、あのカリカリの状態が思い浮かびますが、それはでんぷんが加熱により糊化したためです。
わかりやすい例で言うと、お米を炊いてつぶせば糊のようになり、乾くとパリパリになります。

でんぷんを糊化するということでは、スナック菓子と同じ製法でドッグフードは作られています。

ドライフードが優れていたところ

革新的な商品の誕生

このような食品製造方法が開発された結果、以下のような利点が得れるようになりました。

-水分含有量が低く、カビの発生や腐敗がすすみ難い >>> 保存しやすい

-カリカリに糊化しているのでベタベタとくっついたり、流れ出したりしない >>> 包装が簡単、取り扱いが楽

-原材料の混合、加熱調理、成形、乾燥を一度に全て行う機械(エクストルーダー)で製造 >>> 低コスト

これらの利点によりドライフードは普及していき、現在では、ドライフードを利用しない人はごく少数という状況にまでなっています。

メリットの受益者

ペットを飼う人が便利に、簡単に、安価に

ドライフードには優れた特徴がいくつかありますが、その多くは主に人間(飼い主)にメリットをもたらすものです。

安くて、便利で、保存がきくので買いだめしておけるドッグフードの登場でペットを飼う人が飛躍的に増えたと言われます。

犬にとってよりよいフードをめざして

ドッグフードの常識は非常識?

でも、ドッグフードは犬のごはんですから、犬の立場に立ってその利点を見てみないとフェアではありませんね。

まず、水分含有量が少ないという点ですが、これは犬にとってはあまり歓迎できることではありません。
我々人間も犬も食物に含まれる水分から一定量を摂ることが自然です。老廃物の排泄のためにも水分は多く摂るほうが有利です。
生鮮食品には60〜90%の水分が含まれています。一方、ドライフードの水分含有量は10%以下です。
ドライフードでは水分が不足するため、パッケージにはよく「たっぷりの水を飲めるように」と注意書きがあります。

次に、ドライフードのカリカリな状態についてですが、犬は基本的に飲み込む食べ方をするので、あまり関係ないと思われます。
キブル(粒)の形で歯磨き効果をうたっているドッグフードもありますが、歯石がつきにくくなる効果はあるかもしれませんが、歯磨きをちゃんとしない限り歯石はどんどん溜まっていくでしょう。

最後に、コストが安いという利点ですが、これは犬にとっても歓迎すべきことかもしれません。
ういたお金でおやつやおもちゃを買ってもらったり、お出かけに行くことができるかもしれません。
ただし、健康の維持に悪影響が出るような部分で必要なコストがかけられないとなると別問題です。
膨化加工食品(スナック菓子みたいなもの)ばかりを食べているということには、健康面で心配なところもあります。そのあたりのことについては話が長くなりそうなので、後日別のコラムで書きたいと思います。

こうして見てみると、ドライフードは人にとっては便利でも、決して犬にとって理想的な食事とは言えないかもしれません。